石垣島で改造織り機を製作中|あざみ屋×沖縄県商工労働部工業技術センター×宮良木工所の協働プロジェクト

株式会社あざみ屋様と沖縄県商工労働部工業技術センター様との取り組みに、宮良木工所として携わらせていただいています。ミンサー織りの織り子さんの労務負担を軽減するための、改造織り機の製作プロジェクトです。

目次

織り子さんの負担軽減を目指して|プロジェクトの背景

八重山の織物文化を守り続けている織り子さんたち。毎日、長い時間をかけて一本一本丁寧に糸を織り上げる、その手仕事の美しさは言うまでもありません。

ただ、その裏側には身体への負担がある。長時間同じ姿勢での作業は、腰や肩、腕への疲労が蓄積されていきます。「もっと織り子さんが楽に、巻取り作業ができるようにできないか」——そんな想いから、この改造織り機プロジェクトが動き出しました。

株式会社あざみ屋様は、石垣島でミンサー織りをはじめとする八重山の伝統工芸品の製造・販売を手がけている企業です。そして沖縄県商工労働部工業技術センター様は、県内産業の技術支援を担う機関。この二者と宮良木工所が連携し、既存の織り機の構造を見直して、織り子さんの作業負担を軽減するための改良を加えていく…。
木工の技術で伝統工芸の現場を支える仕事に関われることを、とても光栄に思っています。

設計図面と職人技の融合|改造織り機の設計プロセス

沖縄県商工労働部工業技術センターの方が持ち込んでくださった設計図面と、実際に組み上がっていく木のパーツを並べて、何度も確認を重ねます。図面上では完璧に見えても、実際に木で形にすると微妙な調整が必要になる。そのやり取りの繰り返しが、この仕事の面白さでもあり難しさでもあります。

織り子さんが実際に使うものだから、寸法の1mm、角度のわずかな違いが使い心地に直結する。「ここはもう少しこうした方が」「この角度だと負担が減るんじゃないか」と、伝統工芸の現場を知るあざみ屋様、工学的な分析力を持つ工業技術センター様、そして木工の実製作を担う宮良木工所、三者それぞれの知見を持ち寄りながら、少しずつ最適な形を探っています。

異分野の技術が交わる現場|工業技術センターとの連携

工業技術センターの方が持ってきてくださった道具を見て、思わず声が出ました。こういうものがあるのかと。木工の世界だけでは出会わない技術や機器に触れることで、今まで思いつかなかったアイデアが生まれる。伝統工芸の技と、工業技術の知見と、木工職人の手仕事。異なる分野が交わるからこそ見えてくる解決策がある。それがこのプロジェクトの醍醐味だと感じています。

改造織り機の製作状況|日々カタチになる理想

工房には、加工途中の改造織り機のパーツが並んでいます。ほぞ穴を刻み、一本一本仕上げていく地道な作業。まだ完成ではないけれど、日々少しずつ、希望が、理想が、形になっていくのを感じます。

織り子さんが「前より楽になった」と言ってくれる日を想像しながら、一つ一つの工程を丁寧に進めています。

宮良木工所が伝統工芸の道具づくりに込める想い

私たちは、ただ木を加工しているのではありません。島の文化を支える道具を作り、その先にいる人の暮らしを少しでも良くすること。それが宮良木工所の役割だと思っています。

株式会社あざみ屋様、沖縄県商工労働部工業技術センター様と共に、織り子さんの未来のために。完成まで、引き続き丁寧に取り組んでまいります。

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